旅

知らない街では、知らない私に会える

松本恵子(Keiko Pule Lehua) 松本恵子(Keiko Pule Lehua) Holistic Life Design Academy代表 株式会社mealani-Coo CEO

朝の街を、ただ歩く

旅先では、朝の街を歩くのが好き。
有名な場所へ行くためではなく、ただ、歩く。
何百年も前からそこにあるような、少しでこぼこした道。
日本では見かけない色の壁。
古いドア。
小さな窓。
ふと見上げると、バルコニーで朝ごはんを食べている人がいる。
それだけなのに、なぜか嬉しくなる。
旅をしていると、そんな小さなことに心がよく動く。

たぶん私は、世界を見るためだけに旅をしているんじゃない。

誰も、私を知らない

知らない場所にいると、自分のことを知っている人がいない。
私がどんな仕事をしているのかも、普段どんなふうに生きているのかも、誰も知らない。
それが、いい。
「いつもの私」でいなくてもいいから。

知らない私に、出会う

日本では、知らない人と目が合ってもそのまま通り過ぎることが多いのに、旅先では、なぜかにっこり笑ってしまう。
向こうも笑う。
レストランで隣に座った人と話し始めることもある。
そういうとき、「あ、私って、こんな人だったっけ」と思う。

たぶん逆なの。
知らない私になったんじゃない。
いつもの生活の中で出番がなかった私が、ひょっこり出てきただけ。

旅先で出会うのは、知らない街だけではない。
知らない自分にも、よく出会う。

木が、話しかけてきた

フランスの田舎では、大きな木に話しかけられたような気がした。
「わ、日本人だ」
そんなふうに驚かれた気がして、私も驚いた。
本当に木がそう言ったのかは、わからない。
でも、それでいい。

猫と話したり、道端の花が気になったり、知らない誰かと笑い合ったり。
知らない場所にいると、いつもより少しだけ世界との境目が薄くなる。
そんな時間が私は好き。

新しくなるんじゃなくて、思い出すだけ

そして不思議なことに、遠くまで旅をすると、新しい自分になるのではなく、むしろ、ずっと知っていたはずの自分を思い出すことがある。

私は、人とつながることが好きだった。
知らないものに出会うことが好きだった。
心が動いたほうへ行くことが、好きだった。

日常にいると、ときどき忘れてしまう。
だから私は、旅に出るのかもしれない。
自分を変えるためではなく、自分を思い出すために。

今年の秋、チェンマイへ

今年の秋、私は初めてチェンマイを訪れる。
今回のリトリートにひとりで過ごす時間をたっぷりつくったのも、
きっと、時間をみんなにも味わってほしかったから。

「私は、何が好き?」

知らない街を歩きながら、
「私は、何が好き?」
「今日は、どっちへ行きたい?」
そんな小さなことを、誰にも遠慮せずに選んでみる。

何をするかも、どこへ行くかも、どこで立ち止まるかも、自分で決めていい。
そうして過ごしているうちに、日常では出番のなかった自分が、ひょっこり顔を出すかもしれない。

いちばん近くにいる自分に会いに

旅は、遠くへ行くことだけれど、ときどき、いちばん近くにいる自分に会いにいくことでもある。

今年の秋はチェンマイでどんな自分に会えるんだろう。

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松本恵子(Keiko Pule Lehua)

この記事を書いた人

松本恵子(Keiko Pule Lehua)

Holistic Life Design Academy代表 株式会社mealani-Coo CEO

日本にわずか20名しかいない「アクセスコンシャスネス®認定ファシリテーター(CF)」。25年以上にわたり延べ数万人のお身体に触れてきたセラピスト経験と、700名を超える受講生の指導実績を持つ。東京・代官山のプライベートサロンを拠点に、「痛み

  • Access Consciousness® 認定ファシリテーター(CF)
  • 25年以上のボディワーク・意識変容分野での活動
  • 数千人以上の個人セッション・講座指導実績

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