情報があふれ、常に頭の中が忙しい現代。 ふと立ち止まったとき、「なんだか心が休まらない」「自分らしさを見失っている気がする」と感じることはありませんか?
そんな時、凝り固まった思考のノイズを鎮め、私たちが本来持っている「感性」を優しく呼び覚ましてくれるのが、東洋医学の基礎である「陰陽五行論」と、植物の生命力が詰まった「アロマテラピー(精油)」の組み合わせです。
今回は、一見難しそうに感じる「陰陽五行」の智慧を、毎日のセルフケアや自己対話に活かすためのアロマテラピーとの関係性についてお伝えします。
陰陽五行論とは?
自然と調和する古代の智慧 陰陽五行論とは、中国の古代思想である「陰陽論」と「五行論」が結びついた、壮大な宇宙観そのものです。
日本にも5世紀頃に伝わり、お正月行事や土用の丑の日など、私たちの生活や風習に深く根付いています。
私たち人間も自然の一部であり、自然の法則と調和して生きることが、心身の健やかさに繋がります。
【陰陽論】
すべてはバランスで成り立っている 陰陽論は、世の中のすべてのものを「陰」と「陽」の相反する二つで捉える考え方です。
昼が陽で夜が陰。動と静、太陽と月などもこれに当たります。
重要なのは、どちらが良い悪いではなく、「完全な陽や完全な陰はなく、必ずバランスで成り立っている」ということです。
私たち自身の心と身体も同じですね。
【五行論】
万物を巡る5つのエレメント 五行とは、宇宙の万物は「木・火・土・金・水」の5つの気(エレメント)が循環することで出来ているという考え方です。
季節(五季)や色、そして人間の臓器(五臓六腑)や感情まで、あらゆるものがこの5つに分類され、互いに影響し合っています。
陰陽五行とアロマテラピー(精油)の深い繋がり 古来ヨーロッパを原点とするアロマテラピー(芳香療法)と、東洋の陰陽五行論。
これらは生まれた場所こそ違いますが、「自然の力を借りてバランスを取り戻す」という共通点を持っています。
精油(エッセンシャルオイル)は、大量の植物の花や葉、果皮などからほんの少しだけ抽出される、貴重な自然のエネルギーそのものです。(※人工的に作られた安価な香料の「アロマオイル」とは異なります)
嗅覚は、考えるよりも先に「感じる脳(大脳辺縁系)」へダイレクトに届きます。
陰陽五行の思想をベースに今の自分に合った精油を選ぶことは、言葉にならない不安やストレスを解放し、精神(スピリット)のバランスを取り戻すための、とてもパワフルなサポートになります。
今のあなたに必要な香りは?【陰陽五行別】精油の選び方
それでは、陰陽五行の観点から、今の心身の状態に寄り添ってくれる精油の分類を見ていきましょう。
【陰陽】で選ぶ精油
- 「陰」の精油(落ち着く・冷やす・鎮静)
思考が働きすぎて頭に血が上っている時や、心身を静かに落ち着かせたい時に。
おすすめ:カモミール、ラベンダー、ジャスミン、パチュリなど - 「陽」の精油(活動的・温める・ポジティブ)
気分が落ち込んでいる時や、エネルギーを巡らせて前向きな活力を得たい時に。
おすすめ:グレープフルーツ、ローレル、ジュニパー、オレンジスウィートなど
【五行】で選ぶ精油
- 木(胆のう・肝臓/怒り)
自律神経が乱れやすい、ストレスを抱え込んで「怒り」が溜まっている時に。デトックスを促します。
おすすめ:グレープフルーツ、マンダリン、ベルガモット、ペパーミントなど - 火(心臓・小腸/喜び・興奮)
エネルギーが過多になり、興奮してふらつきやめまいを感じる時に。心を落ち着かせます。
おすすめ:イランイラン、ローズ・アブソリュート、ローズマリーなど - 土(脾臓・胃/思い悩み)
季節の変わり目や、考えすぎて胃腸の調子が優れない時に。「思考のループ」を和らげます。
おすすめ:パチュリ、フランキンセンス、クラリセージ、ゼラニウムなど - 金(肺・大腸/悲しみ・憂い)
過去の悲しみや憂いを抱えている時、または呼吸器系の不調に。心身のバリア機能を高めます。
おすすめ:ユーカリ・グロブルス、ティートゥリー、サイプレスなど - 水(腎臓・膀胱/恐れ・驚き)
恐れや不安で足元が揺らいでいる時に。エネルギーを高め、本来の活力と代謝を促します。
おすすめ:ジュニパー、ゼラニウム、シダーウッド・アトラスなど
日常に香りの魔法を。簡単セルフケア3選
頭で難しく考える必要はありません。
「いい香りだな」と身体が喜ぶものを選び、日常に少しだけ香りの余白を創ってみてください。
- ミストで手軽にオーラを浄化
空のスプレーボトルに精製水と精油を数滴(10滴ほど)入れ、よく振ってから頭の上や空間にしゅっとスプレーします。ティッシュに1〜2滴垂らしてデスクに置くだけでも気分が変わります。 - アロマディフューザーでお部屋をサンクチュアリに
アロマポットや対応の加湿器を使って、お部屋全体に香りを広げます。深呼吸したくなるような、自分だけの安心できる空間が出来上がります。 - お風呂で心と身体の緊張を解き放つ
一握りの天然塩に精油を3〜6滴垂らし、湯船に入れます。立ち上る湯気とともに香りが全身を包み込み、こわばっていた心と身体が優しくほどけていきます。忙しい時は、洗面器にお湯を張って手足を浸す「部分浴」もおすすめです。
公社)アロマ環境協会のガイドライン等をご参照ください)
まとめ 答えを探すのをやめて、自然の法則に身を委ねる
陰陽五行論を紐解くと、私たちが自然の一部であり、その大きなリズムの中で生きていることに気づかされます。
日々の生活の中で、何かがうまくいかない時。
「なぜだろう」と原因を探し続けるのではなく、まずは陰陽五行と精油の力を借りて、心身のバランスを整えてみてください。
身体の緊張が解け、あなた本来の感性が蘇ったとき、きっとまた新しい可能性の扉がひらくはずです。
